2017. 08. 17  
HAND maintenance studio主催
『手関節尺側部痛に対するセラピィ』

手関節尺側部痛は、手の機能を低下させ、日常生活や仕事に支障をきたします。多くの患者さんがそのことにより十分な手のパフォーマンスを発揮できず時には仕事の継続やスポーツなどの夢も失うことにも繋がりかねません。臨床場面でもセラピィに難渋することが多く日本手外科学会学術集会でも関連セッションが毎年、設けられるなど問題が提示されています。今回、TFCC損傷を主とした手関節尺側部痛の最近の知見やその捉え方と装具を主としたセラピィについて考えます。TFCC損傷例だけでなく尺骨茎状突起骨折を伴った橈骨遠位端骨術後例や関節リウマチ例にみられる手関節尺側部痛に対するセラピィも報告します。
尺骨手根関節支持軟部組織の適度の緊張と、炎症部位の安静化、TFCC周辺部の修復を促す軸圧がかからないTFCCの良肢位をとることが改善の糸口になると思います。
手関節尺側部痛はなぜ難渋するのかも踏まえセラピィの留意点を考えます。
(講師より)
 

◇講 師:西出 義明(にしで よしあき)先生
    作業療法士 / 認定ハンドセラピスト
    もり整形外科・リウマチ科クリニック勤務
    日本ハンドセラピィ学会理事

◇内 容:上記テーマとしたプレゼンテーションとスプリント作製の実演

◇開催日:2017年10月15日(日) 9:15~12:00

◇場 所:東京都調布市民プラザあくろす
      〒182-0022 東京都調布市国領2-5-15 コークティー3階
      (京王線「国領駅」徒歩1分)

◇会 費:¥10,000

◇参考文献
  西出義明,板倉理恵,他:TFCC損傷に対するスプリント療法.日手会21(4),359-363,2004.

  ※文献入手方法:「日本手外科学会HP」→「医療関係者の皆様」→「出版物・お知らせ」→「オンラインジャーナル」→「日本手外科学会雑誌はこちら」→「過去雑誌1~30巻」からダウンロードして下さい.


◇申し込み・問い合わせ方法:
 『HAND maintenance studio』(http://handabe.blog136.fc2.com/)の右側のサイドバーの「ご意見はこちらから」から、下記の必要事項を記入し送信して下さい。

 ①氏名 ②住所 ③携帯電話 ④所属施設名 ⑤臨床経験年数
 ⑥職種 ⑦参加動機

 ※携帯番号は緊急時の連絡に必要ですので忘れないようにして下さい。
 ※PCアドレスからの送信でお願いいたします。
 ※申し込み後、参加費のお振込先案内をメールにてお知らせいたします。
2017. 08. 09  
広島臨床リハビリテーション講習会
- Hiroshima Clinical Rehabilitation Course -

『ハンドセラピィの基礎の基礎 
                 -保存療法と後療法- 』


《概要》
 ハンドセラピィについて保存療法と後療法とに分けて解説します。
 保存療法は病態に即したセラピィです。対象となる組織がどのような状態にあるのかを把握することが必要です。また、保存療法に抵抗を示す例では手術となりますが保存療法の適応(手術の適応)は未だ確立されているものではありません。将来的にセラピィの絶対適応(または手術の絶対適応)を確立することはとても大切です。そのためにはセラピィの効果が得られる病期を把握する必要があります。
 後療法は手術後の合併症対策となります。浮腫や腫脹、疼痛、固定により容易に癒着や拘縮が生じます。可及的早期にセラピストが介入し、“生ずるであろう合併症”を先読みしてのセラピィとリスク管理によりuseful handに誘導しなければなりません。


日時 : 2017年09月24日(日)10:00~16:00
会場 : 広島県健康福祉センター 中会議室
      (http://hiroshimahm.sakura.ne.jp/main/)
定員 : 30名(先着順)

広島臨床リハビリテーション講習会へのお問い合わせはHPまたはメールにてお願い致します。
HP : https://hiroshima-rehabilitation.jimdo.com/
MAIL  : hiroshima.rehabilitation@gmail.com

2017. 08. 07  
 腱縫合後の後療法を担当するものにとって、“指が曲がらなくなった”、“力が入らない”、“グズッとした”“ブチッとした”など、再断裂を思わせる訴えにはつい敏感になってしまいます。
 腱癒着を前提としたら腱断裂はゼロでしょうが、腱滑走の獲得を前提としたら再断裂はゼロにはなりません。しかし、ゼロに近づけることはできます。
 
 腱損傷ばかりではありませんが、患者と医師、セラピストのコラボレーションが大切です。

 強い腱縫合、適度な緊張度、腱鞘の処置、縫合腱のスムースな腱鞘通過。
 手術合併症対策、縫合腱減張位の理解と減張位でのROM運動の実施、腱滑走運動、適切なスプリントの作製と装着、患者教育。
 自己管理の理解、自主トレの実施。
 
 自宅で再断裂すると患者の自己管理の悪さが指摘され、リハビリ中ではセラピストの注意不足が指摘されます。でも、縫合しリハを処方したのは医師です。
 だれの責任ではなく再断裂した原因を検討しなければなりません。
 一番ショックなのは患者さんです。痛い思いするのも患者さん。振り回されるのも患者さん。
 
 再断裂の可能性はどこにあるのか?
 他組織損傷がないとして考えてみましょう。

 腱縫合法:早期運動療法の適応とならない腱縫合法。

 腱縫合部:縫合部が膨瘤し腱鞘を通過することが出来なければ屈曲不全となります。浮腫が消褪することにより通過するケースもあるため無理に通過させようとせず、屈曲不全となる狭い範囲の滑走を維持し抗張力が増してから滑走拡大を図る。

 スプリント療法:静的な背側スプリントは縫合腱に過度な緊張が加わらないようにするのが目的。的確な伸展ブロックで過度な緊張を回避する。
 術後5から6週で作製する動的スプリントで縫合部への過度な伸長が加わらないか。一方向への滑走がストレッチにならないように固定肢位を考慮する。
 スプリント装着下での前腕の回内外や手関節の運動をする例があり、スプリントがずれての固定肢位の変化や痛みの原因となるため、スプリント装着に関する装着指導がなされるべきである。
スプリントを外しての手の使用制限、更衣動作への教育がなされているか。圧迫による痛みで外してしまい例があるため、作製後は細かく装着感に関して確認する。
 スプリントを勝手にカットしたり成形したりするケースを過去に経験しているので要注意。

 夜間時の固定肢位:不意に屈曲した際の過緊張対策がなされているか。

 浮腫や腫脹への配慮不足:浮腫、腫脹は可動域制限に関与するため、自動運動で過度な緊張が加わる可能性がある。冬季に凍えた手を急激に温め血管拡張による腫脹により可動域の制限増もあるため要注意。

 減張位の理解不足:単関節の運動の際にその運動が縫合腱に緊張が加わるものであれば、隣接関節の肢位により減張を図る必要があります。しかし、既に腱に癒着が生じてしまった場合、定型的な減張位が減張位とならない場合があります。減張位が有効な癒着は腱固定効果陽性の場合であって陰性では縫合部に過度な緊張が入ります。

 患者指導:腱や腱縫合に関しての知識は皆無なので、医療従事者の常識を期待することは出来ません。患者さんが理解できるように十分に説明する。想定外のことをするケースがあるため、これまでの事例も含め説明していく。十分に説明しても理解できないケースは、早期運動療法の適応ではなく固定法を選択すべきである。
 スプリントの装着の意義、していい運動としていけない運動の説明。

 早期に癒着が生じてしまったら、抗張力が高まってから持続的に緊張を加え癒着をルーズにし、早急に過度な緊張を加えることは再断裂のリスクを高めてしまいます。

 腱縫合状態、腱周囲の状態、患者の理解度、セラピストの技量により、腱縫合後の腱滑走の再獲得が左右されます。既存の文献の模倣でなく、その意味合いを理解して対応する必要があります。
2017. 07. 01  
件名:剥離手術の件

 何度もしつこく申し訳ありません。
 最初のお返事ではリスクが高いのに、なぜ手術をしたいのかと言われているようなニアンスでとってしまっていました。でも昨日のメールを拝見したところ、良い病院と良いセラピストさえいれば良くると言うことでしょうか?

 ただそうは言っても、私たち素人には、せいぜいインターネットで実績や口コミを見ることぐらいしかできません。
 実際に今回もインターネットで探し〇〇大学病院の手外科の先生に手術をして頂き、その後の経過が良くなかったのでセカンドオピニオンで多くの実績をもつとの○○の○○先生を訪ねました。
 そこでも、当初は紹介状がなければ診ていただけないとか他の病院で手術をしている患者さんは一般的には受け入れはしていませんとの事でしたが、知り合いの先生に何度も頭を下げて、ようやくその先生を通しリハビリを受けられるようになった次第です。それでも実際には自分が希望するリハビリの先生にはついては頂けなかったりで週 2回仕事を早退させて頂き職場から病院まで片道2時間、病院が終わってから家まで1時間半かけて半年間通いましたが納得のいく結果が得られていません。残念ながら多くの人は良い先生やその後の確実なリハビリを受けられる病院を見つけることも大変難しく、更にその中で希望する先生に担当して頂けることなど本当にラッキーな人は一握りだと思います。

 でも、少しでも希望が持てるのであれば。
 もし、情報をいただけるのであれば、良い先生とその後のリハビリを確実にしてくださるセラピストさんがいらっしゃる病院を教えて頂きたいのですが。
 ○○県の○○市に在住します。術後リハビリに通院可能な場所が好ましいです。私自身がイ ンターネット上で探した中では、手外科の先生で実績を積まれているのは、このお二方でした。
 そして作業療法士の先生となると、これはなかなか普通の人では、情報もなくわかるものではありません。もし情報がいただければ幸いなのですが先生の立場上、難しいでしょうか。
 交通事故での扱いと言うこともあり治療が終了と言うわれる前に自分自身、納得のいくお話を伺えるところがあればと思います。
 本当に失礼なメールを毎日送ってしまい申し訳ありません。

 件名:追伸
 現在の先生がリスクがあると言う理由に、はじめに手術をした先生のそれぞれの感覚の違いと言うものがあるので、縫い方や強度は実際に開けてみないとわからないことであり剥離をすることによって緩みが出てしまうこともある。その場合、物が掴みづらくなると言うことも起こり得ると言う説明でした。
 それに対して手術をした先生は、この先ずっと使っていく中で多少の緩みが生じてくるのでその分も計算して強めに縫い付けてあるとお話ししていました。しかしながら剥離をすると言う事は、また癒着が生じると言うことで、よほどのリハビリが必要になり場合によっては今以上、不自由になることが予想されるので僕は手術をすることは勧めないと言っておられました。かなりリハビリを頑張っても多少の癒着は避けられないと言うことで劇的に変わると言う事はまずないとおっしゃっていました。後は今の現状に自分が慣れていくしかないのだと。




 再再訪問ありがとうございます。
 先ずは、活字のみでの情報提供ですので実際に見せて頂かなければ現実的なお話が出来ないことをご理解下さい。

 私は現状より機能を上げるためには覚悟が必要だと思っております。
 医師もセラピストも、そして、患者さんも。

 「手術すればよし!」とは考えないでください。
 手術後には動的な創傷の治癒過程があり癒着は避けきれません。癒着を最小限にするために後療法(セラピィ)をしっかりと行う必要があります。術後の手厚いリハビリです。
 ですから、癒着が完成してからリハビリを長期間行っても限界があります。

 通院しやすい医療機関の紹介を希望されておりますが、全ての条件が整うとは限りません。
 何が優先されるのか考えて下さい。手を治すなら仕事を調整する必要がありますし、仕事の調整が出来なければ手術はしない方がいいと思います。“何もしない選択肢”ですので何も変わりませんが後退もしません。
 治療に専念できるかということであり、仕事をしながら治療に専念することは十分ではありません。

 手術後の手は外科的操作による合併症が生じます。その合併症対策がハンドセラピィと言っても過言ではありません。通院が出来ないからと言って自己管理として責任転嫁するものではありません。やはり専門家であるセラピストが管理すべきと私は考えております。ですから、Mさんが今後手術をするならば待機手術ですので仕事を調整し一定期間治療に専念してほしいのです。

 覚悟があるようでしたらお知らせください。受診をして頂く医療機関をお知らせいたします。
 ブログを通してのやり取りはこれで終了と致します。次回はMさんに直接メール致します。
2017. 06. 26  
:腱剥離手術の件
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 お忙しい中、早々にご丁寧なお返事ありがとうございます。
 端折った説明でしたので詳しく伝わらなかったかもしれません。

 実は〇年〇月右手首を骨折。治癒して通院終了になった矢先に、・・・略・・・腱を断裂してしまいました。
 最初に受診した病院ではレントゲンで所見がないので、痛い痛いと言っていたにも関わらず親指も動かないと訴え続けるも、ただの捻挫と診断され1ヶ月経過。
 心配でたまらず〇病院の手外科の先生へ。年末のギリギリでしたが即、手術をしていただきました。術後は、腫れと手のツヤ感が一向に治らず再断裂の心配もあると言う事から、ひと月近く固定をしておりました。しかし固定を外した後も自分でリハビリを頑張るようにと言う事だけで、治療を終了されそうになったので、少しの期間で良いので、きちんとしたリハビリを受けさせてほしいとお願いし、週2回〇の方に手のマッサージをしていただいていました。
 しかし・・・略・・・専門的に手のリハビリが出来る作業療法士さんのいる病院を紹介していただきました。そして、〇月の後半からその病院で作業療法士の方に・・・略・・・リハビリを受けるようになりました。
 担当は、・・・略・・・でした。ただ腫れやしびれはすっかり良くなっています。
 長くなってしまいましたが、こんな経過があり結局、今見てくださっている先生は手術をした先生ではないので「自分がやった手術ではないので賭けのようなものだ。」とおっしゃっています。(先生そのものは、かなり腕のいい先生だと言う評判ではありますが。)
自分自身、納得がいかないので手術をしてくださった方の先生にもお話を伺いましたが、〇病院の先生のほうは「よほどのことがない限り、剥離の手術は私はしません。全く動かなかった指が曲げ伸ばしができる様になっただけでも、十分じゃないですか。多少不自由はあるかもしれませんが後は、それに自分が慣れることです。」とおっしゃっていました。
 どちらの先生も選択肢としては剥離手術もありますが、やらない方向でいいんじゃないんですかといった感じでした。
 私も仕方がないのかなぁとは思いますが、手の甲の癒着部分を左手でつまみ上げると面白いほど気持ちよく右の親指と人差し指が動くので何となく諦めきれないでいます。一生この手と付き合っていくのかと思うと時々悲しくなります。
 毎日、午後には疲れて手首から肘にかけての筋の痛みが出たりするので辛かったりもしています。
 来月もう一度だけ受診をし、そこで終了にしましょうかと今の担当の先生がおっしゃっていました。その際、もう一度リスクについてお話を伺ってみようと思いますが、阿部先生のメールを拝見したところ、やはりそれなりのリスクも大きそうですし先生のような熟練された沢山の経験のある作業療法士さんがついていて下さるなら別ですが術後の再癒着もかなり心配ですので(今以上に不自由になってしまうともっと困るので) このまま慣れるしかないのかなぁともちょっと思い始めています。何分、利き手なので。
わかりづらい文章で申し訳ありません。



 詳細なご返信ありがとうございます。
 私には他の医師が手術された手を手術しない理由がわかりません。

 他医から紹介された長母指伸筋腱の再々断裂例に対して、私が勤務施設の医師による再々縫合後のセラピィを経験しましたが健側と同等の腱滑走を獲得しております。

 確かにリスクはあると思いますが、痛みがなく動きが悪い手でしたら慣れるのでしょうが、動きが悪く痛みもある手であれば慣れないのだと思います。

 私は多くの症例を診てきて、究極は“痛み”と“しびれ”を取り除くことだと思います。
 腱剥離と確実なセラピィを提供してくれる医療機関を探した方がいいように思います。

HAND maintenance studio
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プロフィール

阿部幸一郎

Author:阿部幸一郎
作業療法士、認定ハンドセラピスト

 日常の臨床で手のリハビリに携わるセラピストを応援し、自分自身も切磋琢磨することを目的に、2011年7月にこのHAND maintenance studioを発足致しました。
 特に、指導者がいないセラピスト、数少ない手外科の患者をどのように診ていいのか迷うセラピスト、総合病院で手外科に専念できないが興味があるセラピストなどを応援します。
 そのため定期的な手のリハビリテーション(ハンドセラピィ)に関するセミナーを企画開催しております。
 また、手のことでお悩みがある方に対しては相談や運動指導を直接行っております。
 ご遠慮なく、訪問して下さい。

Twitter:@hand_abe(フォローをお待ちしております)

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