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2017. 11. 03  
 音楽を職業にしている方、音楽家を目指している学生、セミプロとして演奏している方、趣味で演奏している方など、楽器演奏を日常的に行っている方の手の障害を診る機会が多々あります。
 最も多いのが狭窄性腱鞘炎で、次に胸郭出口症候群です。ジストニアは稀な疾患であり難治性であるため、今後、研究の対象となる疾患です。

 私がこれまでにセラピィを施してきた音楽家と疾患です。
 ギター演奏家の腱鞘炎、胸郭出口症候群。
 バイオリン演奏家のデケルバン病、胸郭出口症候群、肩凝り。
 ドラム演奏家の腱鞘炎、胸郭出口症候群、ジストニア。
 クラリネット演奏家のデケルバン病、手根管症候群。
 トランペット演奏家の胸郭出口症候群。
 ピアノ演奏家の腱鞘炎、デケルバン病、手根管症候群、胸郭出口症候群、ジストニア、腰痛、肩凝り。
 和太鼓演奏家の腱鞘炎。
 演奏家によっては複数の診断が被っていることもあり、全てにおいて介入が要求されます。

 腱鞘炎では、手指の痛み、こわばり、関節の可動域の制限を訴えます。腱鞘炎に合併しやすい手根管症候群も見受けられます。

 胸郭出口症候群では、腕の痛みとしびれ、脱力感、頚部や背部の痛み、肩凝り、めまいや耳鳴りなどの自律神経障害で、演奏自体が出来なく日常生活にも支障が生じる方もおられます。

 手、特に指に限定的に生じるジストニアなのでフォーカル・ジストニアと呼び全身的に生じるジストニアと区別しております。意思に反して指が曲がってしまい意図する演奏が困難となります。


 私が診ている音楽家の方々で共通して言えることは、“身体作り”をしていないということ。演奏前後のメンテナンスをしていないということです。していないというより“するという発想”がありませんでした。

 音楽家の方々には、“自分はアスリートである”という認識がないようです。

 楽器を演奏するための特異的な姿勢、体幹と肩甲帯、頚部の長時間の固定、繰り返される手指の運動。そして、毎日の長時間の練習。まさしく、アスリートとしての身体機能が要求されます。しかしながら意識してトレーニングをされている方は皆無でした。運動習慣がありません。
 演奏を指導される方や学生の方に尋ねるとメンテナンスの方法を卒前、卒後に学ぶ機会は皆無だったとのこと。そういう発想がないとの事。

 アスリート達はどうしているでしょうか?
 ウォーミングアップとクールダウン。
 基礎運動を継続的に行っています。筋力強化と柔軟運動。食事に対する配慮もなされております。

 音楽の学生では期末試験、卒業試験、入学試験のため課題曲を毎日長時間練習する必要があります。体に痛みがあっても試験をパスするために無理してしまいます。

 プロでは、リサイタルやコンサートに向けての長時間に及ぶ猛練習。やはりここでも無理してしまいます。

 無理とは、強行する、頑張りすぎる、オーバーワークする、限界以上に働くということです。身体に負担がかかるということは容易に理解できると思います。

 指を繰り返し運動することにより腱と腱鞘間でのしごきが増大して炎症が生じてしまいます。
 楽器の保持での肩や頚、楽器によっては限局した指に負担がかかり肩凝り、頚肩の筋の過緊張、腱鞘炎、関節痛が生じてしまいます。

 胸郭出口症候群では、特異的な同姿勢で長時間延長することは筋の緊張を強めます。これが習慣的になることにより、腕神経叢に圧がかかり症状が誘発されるようになります。

 医療機関に勤めていると発症してからの介入となりますが、やはり、予防が大切です。
 難しいことはないと思います。体育の授業を思いだしてください。体を育む授業です。
 柔軟運動やランニング、基礎的な筋力運動、ラジオ体操、水泳など。やれることから初めてみては如何でしょうか。
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阿部幸一郎

Author:阿部幸一郎
作業療法士、認定ハンドセラピスト

 日常の臨床で手のリハビリに携わるセラピストを応援し、自分自身も切磋琢磨することを目的に、2011年7月にこのHAND maintenance studioを発足致しました。
 特に、指導者がいないセラピスト、数少ない手外科の患者をどのように診ていいのか迷うセラピスト、総合病院で手外科に専念できないが興味があるセラピストなどを応援します。
 そのため定期的な手のリハビリテーション(ハンドセラピィ)に関するセミナーを企画開催しております。
 また、手のことでお悩みがある方に対しては相談や運動指導を直接行っております。
 ご遠慮なく、訪問して下さい。

Twitter:@hand_abe(フォローをお待ちしております)

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