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2016. 09. 20  
 件名:手の症状についてご相談させてください。
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 初めまして。
 半年ほど悩んでおります手の症状についてメールさせて頂いております。
 36歳女性、子どもが4人います。

 今年の3/22炊事中、右手親指、人差し指に痺れを感じました。前々日2歳の子どもに肋骨を蹴られ痛みがあったことからその展張痛かと思っていました。
 1件目の整形外科で胸郭出口症候群と診断、リハビリをしていましたが痺れは中指にも現れ出しました。その後自分でも調べた結果、手根管症候群ではないかと思い3件目の整形でチネル兆候があるものの腱鞘炎も混ざっていると診断されました。
 特に固定指導はなく大胸筋をほぐすことを言われ数ヶ月続けていましたら今度は左手の親指付け根の違和感、右手の平のこわばりが現れました。
 その後、手の専門医に受診しました。
 神経電動検査は末梢潜時、左3.38 右3.12 MRIも浮腫みがひどくないため様子を見ることになりました。(何かの値も60以上と言われました)固定指導はありませんでしたが自分で購入した装具で夜間固定、カーパルソリューションというテーピングも行いました。
 3月に手根管症候群ではないかと気が付いたとき右手親指の付け根は左よりも小さかったです。
 ただ専門医は大丈夫…とお話されました。


 質問です。

 このまま安静にして痺れ、こわばりは取れていきますか?
 自覚症状としては両手とも第二関節がピリピリ痛んだり、右手は手の平を伸ばすとメリメリっと指の付け根に違和感が走ります。
 3年前双子出産から手を酷使したこと、ホルモンバランスの乱れか生理再開がなく更年期のような状態です。手の症状がホルモンバランスの回復で改善しないものかと思っています。
 産後の手の症状は突発性でしょうか?
 右手こわばりが強く先生のおっしゃるA1プーリーのストレッチを行いたいのですが説明図の載った著作はございますか?
 九州在住ですが一度ご指導頂きたいと切に願っています。
 手が使えなくなって家事、育児、仕事全てままならず夢も途絶えたような心持ちでこの半年過ごしています。できるならば日々の努力で手術は避けたいと思っています。
 お忙しいところご一読下さってありがとうございます。ご教授頂けましたら幸甚です。



 ご訪問ありがとうございます。
 子育て、家事、仕事と慌ただしい生活での手の障害は大変つらいものだと思います。
 生理が再開されていないのが気になります。婦人科で相談なさっているのでしょうか。エストロゲンとイソフラボンの化学式が類似しているので豆腐や納豆など大豆系の食品の摂取を推奨する論説もありますが、だからと言って大量に摂取するということではなさそうです。

 安静にしていればしびれやこわばりは治るかということですが無理です。というより、子育てと家事、仕事では安静にしていられないと思います。

 しびれを治すためには病態を明らかにする必要があります。しびれは神経の悲鳴。どこかで圧迫または緊張で阻血状態となっていての異常感覚です。つまり診断をはっきりつけなければなりません。

 利き手の右(?)母指から示指、中指としびれ、反対側もしびれて、腱鞘炎症状、そして、生理がない、育児に翻弄となると、腱鞘炎と手根管症候群だと思われます。
 神経伝導速度検査の終末潜時ですが(流れから短母指外転筋の終末潜時だと思います)、この数値から異常なしとは言えません。私がこの検査をする際には短母指外転筋に貼付した皿電極から直線で50㎜の正中神経直上に電気刺激を入れます。他施設では70㎜と統一されておりませんので、ご提示された数値の内容を読み取ることは出来ません。この数値が境界線以内だからと言って手根管症候群を否定することはできません。手根管症候群の10%では電気生理学的検査で異常を示さないと言われており、症状と理学所見を考慮して判定するようにしております。

 極端な話ですが、手根管症候群ではない方に観血的治療として手根管開放術をすることは許されないでしょうが、非観血的治療としてのリハビリを試しに行う“試行”して効果判定をすることはとても重要と思います。
 ある程度症状が進行した手根管症候群の診断は容易ですが、極めて軽症な例では診断が難しいものです。手根管症候群の可能性があるならば夜間固定をしてみて効果判定する必要があります。

 先日も手根管症候群を疑って検査した腱鞘炎由来の硬い手の方は、結論から言いますと胸郭出口症候群でした。
専門的な話になってしまいますが、整形外科領域での診断のための痛みやしびれを誘発させる誘発検査があります。症状が誘発されれば病的な意義があり、誘発されなければ正常となります。私はこの誘発検査も必要ですが緩解試験を重視しており、特に胸郭出口症候群例では緩解試験で陽性とならない例では、胸郭出口症候群と断定せず疑いとしております。

 胸郭出口症候群と診断されリハビリを行っているようですがリハビリの効果がなかったようです。実は胸郭出口症候群ではなかったのか、または病態に即したリハビリではなかったのかのどちらかでしょうか。

 私は腱鞘炎が手根管症候群を引き起こしているのだと思っております。
しかしながら、これまで経験した中で、腱鞘炎と手根管症候群によるしびれと痛み、硬い手と思われた例が、手根管症候群でなく胸郭出口症候群による痛みとしびれ、腱鞘炎によるこわばりと硬い手であった例を複数人経験しております。

 まずは、一度、横になって下さい。
仰向けですね。
この時、両腕は体側にリラックスして置いて下さい。動かさないで3分。

 如何ですか?
 しびれが横になる前より強くなっていれば肋鎖間隙鏡による胸郭出口症候群が強く疑われます。しびれの度合いが変化しなければ肋鎖間隙の狭小は否定されます(鎖骨と第1肋骨の隙間が狭くなることにより腕に行く神経が圧迫されしびれが強くなります)。


 腱鞘炎対策です。
 熱感があるようでしたら洗面器に20℃前後の水を張り手首まで入れて冷やします。10分後、手背部と手掌部が同等に冷えるまで冷やしてください。腱鞘炎が強い方ですと、手掌部位はほんのりと熱がこもっておりますので、ちゃんと冷えるまで冷やしてください。

 A1プーリーのストレッチです。指には3つの関節があります。尖端から1番目がDIP関節、2番目がPIP関節、3番目がMP関節といいます。MP関節は掌の中にあります。MP関節にA1プーリーがあります。MP関節を反らしてそれをストレッチします。
 指1本ずつストレッチして下さい。出来れば90秒。

 日常生活での使用状態を検討して下さい。特に、家族が多いと食器が多いものです。食洗機があれば、1日3食の食器洗いから解放されます。
 いかに家事を簡略化し、手抜きをして、手の負担を少なくするかを考えてみてはいかがでしょうか。
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プロフィール

阿部幸一郎

Author:阿部幸一郎
作業療法士、認定ハンドセラピスト

 日常の臨床で手のリハビリに携わるセラピストを応援し、自分自身も切磋琢磨することを目的に、2011年7月にこのHAND maintenance studioを発足致しました。
 特に、指導者がいないセラピスト、数少ない手外科の患者をどのように診ていいのか迷うセラピスト、総合病院で手外科に専念できないが興味があるセラピストなどを応援します。
 そのため定期的な手のリハビリテーション(ハンドセラピィ)に関するセミナーを企画開催しております。
 また、手のことでお悩みがある方に対しては相談や運動指導を直接行っております。
 ご遠慮なく、訪問して下さい。

Twitter:@hand_abe(フォローをお待ちしております)

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