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2016. 03. 31  
 手根管症候群(CTS)の診断は、CTSを理解していれば比較的容易ですが、難渋する例にも遭遇いたします。

 “手根管という区画内で正中神経が障害されている”ことを証明しなければなりません。

 そのためには、手根管内での正中神経障害の症状、誘発検査、電気生理学的検査、画像検査などで、証明しなければなりません。

 手根管内での正中神経障害(CTS)の症状は、夜間痛、正中神経領域のしびれ、知覚鈍麻、短母指外転筋(APB)の筋力低下、母指対立障害、つまみ動作障害など。
 
 誘発検査には、手根管におけるチネルサイン、ファーレンテスト、神経幹圧迫検査など。

 他に、神経伝導検査、画像検査など。



 神経伝導検査でCTSが除外されたCTS様の円回内筋症候群例

 短母指外転筋の筋萎縮、正中神経領域の感覚鈍麻、誘発検査全て陽性の30歳代女性。
 非利き手の罹患。デスクワーク。

 CTSが疑われました。
 神経伝導速度検査におけるAPBのCMAPでは、終末潜時の遅延はほんのわずかでしたが筋伸縮幅の著しい低下しておりました。肘-手間のMSVの低下。SNAPの導出不能。健側の利き手のCMAPは異常ありませんでした。
 
 筋萎縮が生ずるほどではない終末潜時。
 手-肘間のMCV低下。
 これらから、著しいCTSは除外され、CTSから正中神経障害へと診方を変更し、高位障害を探りました。

 高位診断は、チネルと圧痛、MMTが重要となります。

 圧痛点は、円回内筋と正中神経の交点部に存在。チネルサインの誘発有り。
 MMTは、APB「1」、FPL、FDP、FDS「3」。
 円回内筋症候群。しかも、内在筋(APB)に強い運動麻痺を呈する稀なタイプです。

 CTS様の訴えや症状、誘発検査結果によりCTSと思い込んでしまうと危険だという例です。
 仮に、神経伝導検査をしていなかったら、円回内筋症候群であることに気づかず、また、非利き手のMMT「3」は正常範囲と解釈してしまったかもしれません。

 他には、CTS様の症状を呈する胸郭出口症候群(TOS)。TOSとCTS合併例に要注意です。

 問診や誘発検査などでスクリーニングしていくのですが、基本に立ち返り、確定と鑑別のために、評価を丁寧に行う必要があります。そして、CTSと最終的に診断するには、手根管という区画での神経の圧迫があることを証明する必要があり、神経伝導速度検査は不可欠な検査だと思います。
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阿部幸一郎

Author:阿部幸一郎
作業療法士、認定ハンドセラピスト

 日常の臨床で手のリハビリに携わるセラピストを応援し、自分自身も切磋琢磨することを目的に、2011年7月にこのHAND maintenance studioを発足致しました。
 特に、指導者がいないセラピスト、数少ない手外科の患者をどのように診ていいのか迷うセラピスト、総合病院で手外科に専念できないが興味があるセラピストなどを応援します。
 そのため定期的な手のリハビリテーション(ハンドセラピィ)に関するセミナーを企画開催しております。
 また、手のことでお悩みがある方に対しては相談や運動指導を直接行っております。
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