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2014. 06. 01  
件名:腱の剥離手術についてご教示ください
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 はじめまして.
 このブログに出会い,現在の悩みを相談させていただきたく,メールを差し上げます.
 60代女性で,左人差し指を骨折し,ピンによる固定後,腱の癒着のため,剥離手術をすることになっています.
 ただの骨折と思っていたのに,2度も切開手術をしなくてはならなくなり,不安でいっぱいです.

 この度お伺いしたいことは,
 1)剥離手術以外にリハビリなどで治る可能性はないでしょうか?
 2)剥離手術後に,再癒着の恐れはないでしょうか?
 3)剥離手術は日帰りで行うことになっていますが,リハビリのことを思うと入院する必要はないでしょうか?
 4)再癒着しないために,手術後のリハビリで気を付けることをぜひご教示ください.
  リハビリが非常に痛いような記事を見つけて,とても不安です.
 (主治医はリハビリについてほとんど説明がありません)

 また,先生のブログの2011.09.16「訪問者(TSさん)への返信」も拝見いたしました.
私 と同じような症状のように思いますが,私の場合は手術後の癒着だけと思われます.
 利き手が左手ですので,きちんと治したいと思っています.

 なお,ことの経過は下記のとおりです(長文で申し訳ありません).
 どうぞ,ご教示,なにとぞよろしくお願い申し上げます.

3月29日
 乗馬をしていて,下馬時に手綱が左手人差し指に引っかかり,痛みあり.

3月30日:骨折1日目
 近くの病院で(休日)診療を受け,レントゲン診断で骨折と判明.
 簡単な添え木で固定してもらう.

4月2日:骨折4日目
 整形外科で再診察.
 骨片が手の中でとどまってしまっているので,その位置を治さないといけないということで,「手の外科」専門のある近くの大学病院を紹介してもらう.

4月8日:骨折10日目
 「手の外科」専門は曜日が限られているため,この日に大学病院を受診.
 切開し,骨片を動かし,ボルトで固定するか,2本のピンで留める予定.
 手術するまでは,ずっと添え木で固定しておく.

4月14日:手術日(骨折16日目)
 「関節内骨折観血的手術」という日帰り手術.
 切開し,2本のピンで骨片を固定.
 2時間近い手術で,終わった後はギプスと包帯でくるまれていて,
 指先はできるだけ動かすように言われましたが,ほとんど動かせない状態.

 麻酔が切れると,切開した傷の痛みが猛烈.
 ロキソニンを飲んでも,ほとんど効かず.

4月22日:術後8日目
 手術後の最初の診察.
 痛みや腫れ,しびれを訴えても,特に問題にされません.
 メチコバール錠が処方される.

4月30:術後16日目
 抜糸.
 人差し指と中指の間から生命線に向かう線と,
 感情線に沿った方向へ2本の切開痕.
 まだ,2本のピンは刺さったまま.
 抜糸後,ギプスを再装着.

5月14日:術後30日目
 ピンを抜く.
 出血や,骨折が完治しているかが不安で,また包帯もきつくて
 人差し指は全く動かないし,他の指も動きにくい.

5月21日:術後37日め
 包帯もとれ,指を動かそうとしても動かず.
 人差し指以外は,少しずつ動くようになるが,骨折前に比べて8割くらいの可動域.
 
5月28日:術後44日目
 人差し指の第1関節はほとんど曲がらず.
 第2関節は他力で多少曲がるも,自力で曲がらず.
 第3関節は30度程度自力で曲がるだけ.
 このような症状を診て,腱が癒着しているので,再手術が必要,との診断.
 骨折箇所は治っているとのことでした.
 ここまで,リハビリは何もしていません.


 ご訪問ありがとうございました。
 大変心配であることを察します。
 このブログでの回答は私一個人の意見であることをご承知ください。
 「手外科専門」ということで加療されているようですけど、専門の規定はあるのでしょうか?手外科医が在勤しているから専門とは言えないと考えます。手外科医と手に精通しているセラピストが共同作業で患者も巻き込んでリハビリする施設が手外科専門施設であると確信しております。ですからリハビリがないということはお勧めできません。

 骨折治療は、骨整復(骨折を合わせる)、固定(ピンで固定したりギプスでの固定)、そしてリハビリです。
 骨折のリハビリは骨折を治すのではなく合併症対策です。つまり骨折により生じてしまう関節拘縮(関節が硬くなること)や腱癒着を可能な限り予防し、既に生じていたらこれらを取り除くように努めます。
 そのためには術後早期にリハビリを行わなければなりません。骨折している関節は骨癒合(骨がつながること)を待つ必要がありますので早期から運動は慎重に行わなければなりませんが、隣接関節は骨折部の固定を配慮して運動することは可能ですし、関節運動をするということは腱を動かすこととなりますので癒着を可能な限り予防することも可能です。しかしながら、腫れや痛みがありますので強引なリハビリは悪循環となりますので慎重に行わなければなりません。

 次に、腱剥離ですが腱剥離を行う前に関節を緩めてから行わないと術後のリハビリはセラピストも患者も大変です。何が大変かと言いますと、剥離された腱は確実に再癒着しようとします。それを防ぐためには十分に可動する関節(緩い関節)が不可欠ですので、術後の腫れと痛みのなかで関節可動域を拡大していかなければなりません。しかし、強引にすれば尚更腫れが強くなります。関節可動域が思うように拡大しなければ剥離腱は再癒着する可能性があります。

 セカンドオピニオンをお勧めします。
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阿部幸一郎

Author:阿部幸一郎
作業療法士、認定ハンドセラピスト

 日常の臨床で手のリハビリに携わるセラピストを応援し、自分自身も切磋琢磨することを目的に、2011年7月にこのHAND maintenance studioを発足致しました。
 特に、指導者がいないセラピスト、数少ない手外科の患者をどのように診ていいのか迷うセラピスト、総合病院で手外科に専念できないが興味があるセラピストなどを応援します。
 そのため定期的な手のリハビリテーション(ハンドセラピィ)に関するセミナーを企画開催しております。
 また、手のことでお悩みがある方に対しては相談や運動指導を直接行っております。
 ご遠慮なく、訪問して下さい。

Twitter:@hand_abe(フォローをお待ちしております)

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