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2015. 10. 05  
 昨日、広島で開催いたしました第6回ハンドセラピィセミナーでは、末梢神経障害をテーマにして話してきました。
 その中で自律神経機能の評価の一つに発汗機能の評価があり、発汗テスト紙の製造販売に関する問い合わせ先に関する質問がありましたのでお知らせいたします。


 「桜井-MONTAGNA法発汗テスト紙」

 製造販売元 東北厚生興業株式会社
          〒982-0261 宮城県仙台市青葉区折立3丁目8-7
          電話 022-302-2421
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2013. 05. 12  
 私は、患者診療にて「これは、あなたにとって快ですか?不快ですか?」と尋ねるようにしております。

 そもそもこのように問いかけるようになったのは、胸郭出口症候群(TOS)例を診るようになってからですが、今ではTOS例以外の症例にも広く適応してきております。

 末梢神経障害を診る一つの手段に誘発試験というものがあります。
 誘発検査には、頚椎症のJacksonテスト、Spurlingテスト、手根管症候群のPhalenテスト、Nerve compression テスト。肘部管症候群のElbow flexionテスト。TOSでは、Morleyテスト、Wrightテスト、Roosテスト、Edenテストなどがあります。
 全て誘発検査ですから症状の増悪、つまり“不快”です。

 これに反して、あまり馴染みがありませんが緩解検査というものがあります。
 頚椎症のradiculopathyではコマッタナ試験、手根管症候群ではFlickサイン、胸郭出口症候群では私が提唱したSupineテストがあります。
 理由があっての任意の姿勢で症状が緩解する。つまり“快”です。
 TOSでは、誘発検査も必要ですが緩解検査がリハビリを進めるうえでとても重要な情報を与えてくれます。腕神経叢の緊張増でしびれや疼痛が増悪ないし発症する。これは“不快”です。緊張減(弛緩)にてしびれや疼痛が軽減ないし消失することは“快”で牽引型のTOSを示唆します。Supineテストでは、誘発検査としての肋鎖間隙の狭小で“不快”、緩解検査としての肋鎖間隙の拡大で“快”であれば、肋鎖間隙狭小によるTOSと判断でき、肋鎖間隙の拡大を図るのがリハビリの目的にもなります。このように“快”、“不快”で病態が理解でき何をすべきかおのずと理解できます。

 頚椎症の誘発検査のSpurlingテストは椎間孔の狭窄によるしびれや疼痛を誘発するので“不快”、緩解検査のコマッタナ試験では椎間孔を拡大し頚部にかかる上肢の重さを解除し、しびれや疼痛が軽減ないし消失、つまり緩解ですので“快”。この不快と快を診ることにより、radiculopathyと判定できます。

 腱鞘炎由来のStiff handに対してのアイシングは”快”ですが、冷やしすぎると”不快”。腱鞘炎が沈静化してアイシングを要しなくなればアイシングは冷たい”不快”となります。

 関節拘縮例の関節離開のための牽引での”快”、他動運動での「痛み気持ちいい」という”快”、許容できる痛みの範囲での可動域運動後の”快”。筋性拘縮例に対するマッサージや超音波の”快”など。”快”であれば継続のサインだと判断できます。

 逆に、腱鞘炎例で手に熱感があるためにアイシングしても“快”でなく、“不快”を訴えられる場合があります。過流浴を施しますと“快”との感想を頂きます。元来、手が温かい例でアイシングの適応でなかったと判断でます。

 このような経験は、皆さんもあるのではないでしょうか。
 リハビリの後が“快”なのか“不快”なのか?
 スプリント装着が“快”なのか“不快”なのか?

 “快”か“不快”かで、リハビリの糸口が見つかるのではないでしょうか。
 
2013. 04. 10  
 我々セラピストが末梢神経障害例を担当する場合,処方箋の診断名を疑わず評価されると思います.しかし,診断が的確であれば的を射た評価,セラピィを施すことは可能ですが,診断が違っていれば患者もセラピストも無駄な時間を費やすこととなります.
 結論から言えば,セラピストも確認すべきです.医師の診察は長いものではりません.短い時間で診断しなければなりません.セラピストは1単位20分ですので,最低でも20分は患者さんの訴えを聴き,評価し,問題点を探ることが可能です.明確な末梢神経障害では容易に障害像を把握できますが,MMTや感覚障害が明確でない例では問題の中枢を得ることは難しいものです.

 学生時代の臨床実習で,脳血管障害の症例で腱反射や病的反射を検査した経験は皆さんあるものと思います.あれは検査手技の練習であって検査ではありません.確定診断がついた片麻痺患者さんです.錘体路障害による片麻痺があることは一目瞭然で錘体路徴候をわざわざ検査するまでもありません.しかし,指導者からは腱反射は?病的反射は?と評価に不可欠な検査でもあるかのように刷り込まれます.そうしますと,検査の意義が間違って伝わってしまうのではないでしょうか.つまり,検査は鑑別診断をするためのツールであり,多くの情報を提供してくれるものです.検者は探索者でなければなりません.その過程を経験しなければ,検査本来の意味を知ることが出来ないものと思います.

 チネル様徴候陰性,Phalenテスト陰性,Carpal-compression テスト陰性で手根管症候群ではない!と言い切れるでしょうか?
 答えはNoです.

 諸検査には感度と特異度というものがあります.疾患の程度の差もあります.神経の破格や神経の走行の相違もあります.

 パターン化したスクリーニング検査や誘発検査で判断するのではなく,主訴がなんなのか?どのようにして誘発されるのか?何すると緩解するのか?関連症状はなんなのか?既往症があるのか?など,考えられる疾患から目の前の症例は何に当てはまるかを検索する必要があります.これが鑑別作業となります.診断はあくまでも医師ですので診断の補助となります.また,類似疾患である場合にはそれらを否定する作業が必要です.除外診断です.手の領域ですと,末梢神経障害⇒胸郭出口症候群⇒頸椎症⇒頭蓋内疾患または神経内科領域となります.

 典型的なものは教科書的ですので間違いがありませんが,そうでない場合には,診断が難しくなり心身症であるケースもあります.

 これらは末梢神経障害ばかりではありません.私がこれまで述べてきました腱鞘炎由来のStiff handもそうです.CRPSⅠとの鑑別がとても必要であり,逆に言えば,CRPSが疑われたら腱鞘炎由来のStiff handとの鑑別が不可欠であると考えています.

 診断,病因を明らかにするために,鑑別を行い除外し確定なものとする努力は惜しまないでほしいものです.
2012. 09. 26  
 我々は多くの情報を得て目の前の症例を評価します。
 その過程では推測がなされ、多くの評価手技を選出しているものと思いますが、ここに問題があります。
 推測が思い込み・先入観となることです。思い込みとなりますと確認手続きがおろそかとなり、本質を見失ってしまいます。

 スクリーニング検査という簡易的なテストがあります。これは大雑把に病態を把握するためのものであって決め手にするには心もとないものです。ですからいくつかのスクリーニングテストをバッテリーとして使用します。また、テストによっては感度と特異度がありますので、テストの癖も知っておく必要があります。

 前腕不全切断で正中神経を断裂した例です。
 チネルサインは手関節まで伸長しておりますが当然知覚は脱失の状態です。しかし、短母指外転筋の筋力は「5」で、母指対立が可能でした。
 「正中神経がもう回復しましたね。」ということですが、これは先入観からの発言です。チネルサインは感覚神経の軸索が伸張している最先端です。ということは、運動神経も同等の位置には回復しているだろうとは推測できますが、短母指外転筋に入るのは反回神経の走行から見ても日数的に早すぎます。しかもMMTで「5」です。
 短母指外転筋は正中神経支配という国家試験対策でも解剖学でも教わる事実ですので思い込んで仕方がありません。
 臨床の現場では、”破格”というものを理解していなければなりません。この症例では尺骨神経支配の短母指外転筋だったのです。

 他医で上腕部での尺骨神経の神経腫摘出後の症例です。
 紹介されたのが1年後。鷲爪変形がありませんでした。尺骨神経が手掌まで回復しているとのコメントがありました。どうでしょうか。
 確かに鷲爪変形はありませんでした。しかし、手指の内外転不能、手尺側の知覚は脱失。チネルサインは前腕近位部。
 この症例は全虫様筋が正中神経支配の破格を呈していたのです。これも鷲爪変形は尺骨神経麻痺という思い込みからくるものですから仕方がありません。

 ある学会での症例報告から。
 上腕部での不全切断で正中神経・尺骨・頭骨神経断裂例の36週経過でのSW-Tで、正中神経が完全に回復していたという報告がありました。36週とは252日。手指の先端までは約500mmはあります。果たしてこの期間で3.61のフィラメントを感じることが出来るのでしょうか。正中神経完全断裂という状態です。
 テストのスキルに問題があるように思います。
 しかし、こういうことは珍しくありません。外傷直後、指神経の連続性の有無を確認するためにSW-Tの依頼がありますが、テスト結果と手術所見で明確に食い違うことがあります。そのため二人体制で検査することにより、問題をクリアーしていきます。二人で同じ結果でしたらいいのですが、違うようでしたら3人目の検査を行うべきです。

 手根管症候群の例です。
 チネルサイン陽性、Phalenテスト陽性、神経管圧迫テスト陽性を示す例が多いのですが、胸郭出口症候群でもこれらが陽性となることもあります。
 手根管症候群という思い込みで、チネルサインは手根管部のみ行います。
 胸郭出口症候群であれば、正中神経の走行上、手根部、肘部や上腕部にもチネルサインが誘発されます。1部位のチネルサインではなく、複数部位でのチネルサインテストが必要だと思います。

 他にも多々あります。思い込んでしまいますと視野が狭くなってしまいます。鑑別診断を行うことを推奨します。
 つじつまが合わないようでしたら、再度振出しに戻り検討する必要があります。
HAND maintenance studio
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プロフィール

Author:阿部幸一郎
作業療法士、認定ハンドセラピスト

 日常の臨床で手のリハビリに携わるセラピストを応援し、自分自身も切磋琢磨することを目的に、2011年7月にこのHAND maintenance studioを発足致しました。
 特に、指導者がいないセラピスト、数少ない手外科の患者をどのように診ていいのか迷うセラピスト、総合病院で手外科に専念できないが興味があるセラピストなどを応援します。
 そのため定期的な手のリハビリテーション(ハンドセラピィ)に関するセミナーを企画開催しております。
 また、手のことでお悩みがある方に対しては相談や運動指導を直接行っております。
 ご遠慮なく、訪問して下さい。

Twitter:@hand_abe(フォローをお待ちしております)

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