--. --. --  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2013. 01. 28  
 最近、数人の若いOTと接する機会がありました。皆さん頑張っております。苦悩もしています。セラピストとして成長したいという想いがヒシヒシと伝わってきます。でも、何かが不足しているような気がします。心持というか気構えというか・・・、恐らく信条がないのだと思います。

 私の仕事に対する信条は、「患者に尽くす。ただそれだけ。尽くすのは自分であり、そのために努力する。努力するのは自分であり、その努力は自分のもの。」です。
 ボキャブラリーが貧困ですので難しい単語は並びませんが、これがこれまでの自分を支えてきたような気がします。

 患者に尽くすということは傾聴することから始まります。運動という刺激に対する応答(反応)を拾い上げ、因果関係を考えます。ですから、患者が私に多くのことを教えてくれます。患者一人一人を大切に診ていくことで現在の自分があります。
 たとえば、手根管症候群や胸郭出口症候群の患者さんを評価しますと、感覚機能や運動機能がうんぬんとして終わるのではなく、なぜこの患者が手根管症候群に、胸郭出口症候群にならなければならないのか?と考えます。答えが出ないこともありますが、なぜという問いかけは欠かすことができません。自分の推測を証明するために論文を読み、または、患者の反応を漏れが無いように傾聴します。期待していた反応(結果)がなければ再評価に入ります。刺激に対する反応を第3者に説明できるように努めています。時間はかかりますがこの過程が治療の一部をなします。

 人の体は分からないことだらけで、教科書に記載されている内容は分かったことだけです。
 分からなことは推測してみる。調べてみる。患者の反応を詳細に記載してみる。こういうことが努力だと思います。

 皆さんは、どのような信条を持ってセラピィをしているのでしょうか。
 特に若いセラピストはこれから10年、20年とこの仕事を続けられるでしょうから、自問自答してみて下さい。
スポンサーサイト
2011. 05. 02  
 職場の有志6名と仙台に行ってきました。
 当初の目的は、津波被害で避難所生活を余儀なくされた方々が残された自宅での生活を再開するために手伝うということでありました。家財道具の搬出、泥撤去、掃除など、そして、医療従事者としてできることがあるのであればそれへの対応も考えていました。

 行く先は、当然地域のボランティアセンターです。そこに行けば具体的な活動内容、ボランティアを必要としている被災者と場所が明確に提示されているものと思っていたからです。

 しかし、現実は違っておりました。温度差の違いに怒りさえ覚えてしまうくらいのお役所仕事。創造がなく義理人情がない集団にしか思えてなりません。
 我々が勇み足で被災地に入ったのかもしれません。現地スタッフは被災後の1ヵ月以上の活動で疲れ果てているのかもしれません。これらを考慮してもあまりにも格差がありすぎたような印象がありました。化粧しておしゃれして長い足をだして赤いパンプス姿の受付の娘にいろいろ聞いても何も知らない。知っているのは受付のマニュアル的な説明だけ。

 全てのボランティアセンターがそうだといっている訳ではありません。今回受付したボランティアセンターがたまたまそうだったと思いたいものです。

 28日20時に東京を出発して、現地の災害ボランティアセンターに29日4時半到着。しかし、数日前に移転したとの張り紙があり、当直の警備員に確認するものの詳細不明。縦割り行政の典型的な対応に今日一日の始まりに一抹の不安を抱きながらも、掲示されていた小さな地図を確認して移転先に向かいました。9時から受付開始。その後、具体的な活動が提示されるのに1時間。最終的には「もしかすると本日の作業がない方もいます」という曖昧なアナウンサがされました。無為に時間が流れるだけ。今は日が長くなってきていますので、受付時間を早くして少しでも長く活動できるようなスケジュールを組んでもいいのではないででしょうか。一抹の不安が的中したという感じです。
 受付のあるスタッフは自分の業務が終わると小説本を読み始めている始末。他のスタッフに活動の内容を聞くと担当が違うので分かりません。分業の歪でしょうか。ゴールデンウィークにはボランティアが数多く集結することは予想されています。被災者とボランティアのマッチングに走り回るのがスタッフの責務だと思うのですが・・・。

 私達6名は相談して、このようなスタッフに頼らず自らの行動に全員一致して、そのボランティアセンターを後にしました。現地について既に4時間が経過。無駄な時間ではあったものの、これまで我々が情報収集していた災害ボランティアセンターの一面をじっくりと観察できたことは、次回の行動への大きな勉強となりました。

 地図を見ながら津波の影響のある地域に車を進めました。徐々に悲惨な風景が目の前に現れてきました。家、車、コンテナーの残骸・・・。この世の終わりのような光景で言葉を失いました。地図上には確かに集落があるのに目の前には全て破壊しつくされた光景。津波という化け物に飲み込まれ、人間が如何に小さな生き物で、無力で、自然に太刀打ちできないかを思い知らされました。

悲惨な風景
ここで生活再開に向けて作業している人はひとりもいません。作業しているのは重機を駆使しての残骸の撤去でした。


 遠くに家屋が点在しているのを見つけました。幸いにも道路は車が通れるような状態までに復旧されていました。道路が復旧しなければ復興になりません。
そちらへ車を回して何件かの家を訪ねたのですが応答なし。庭には鎖につながった犬が吠えていました。多分、飼い主は避難所に行って夜だけ寝に自宅に戻ってくるのでしょう。
 
 活動1 土砂の撤去
 広大な残骸の中、点在する家屋を巡るように車を走らせていたら70歳代の男性がひとりで残骸の仕分けをしていました。何か手伝うことがないかと声をかけてみました。「こんなことをやらせちゃっていいのかな」と言いつつも、畑にある土砂を撤去して欲しいとの事で撤去作業の開始です。乾いた土砂の撤去には苦労させられました。サッカー場の半分くらいの広い畑は無残にも土砂で覆われており、今後の見通しが立たない様子です。道路を挟んで向かいにある彼の仕事場は流されてしまい残骸を仕分けしていたとのことでした。ボランティアは依頼していないとのこと。人に頼らず寡黙に今までこの作業をひとりでやって来られたようです。
 ボランティアセンターでは依頼の電話待ちであり、スタッフ自ら出向いて声をかけてボランティアを案内するようなことはしていないのでしょうか。電話できる人もいるでしょうが、電話できない人、しない人もいることを理解して頂きたいです。
 帰りには「近くには店も自動販売機もなくお茶も出せない」と謝れましたその一言、過ぎ去っていく車をいつまでも見送る姿は彼の気持ちが表現されており、我々のとったゲリラ的な行動が肯定されたのではないかという気持ちにさせられました。

 活動2 土砂の撤去
 その近くに築年数の浅い家があり1階部分はガラス戸が全て破壊されておりブルーシートにて覆われていました。大分片付かれていましたが、家周囲の土砂の撤去を依頼され作業開始。
 敷地内は住人が行い敷地外に出された残骸や土砂を今度は役所で撤去という流れのようです。マンパワーが要る作業です。

 活動3 家財道具の搬出、土砂の撤去
 3歳くらいの子供の姿を見かけたので、近くで親が作業しているのではと思い訪ねてみました。夫婦と祖父母の4人が協力して家の前の土砂をかき出しと、屋内の掃除や家具の搬出をされていました。
 声をかけ作業に参加し力仕事をご主人の指示のもと行うこととしました。
 4月初めからボランティアセンターにボランティアの依頼を何回かするものの、まったくボランティアが入らずこれまでの1ヵ月は家族で細々と作業をしていたとのこと。
1階のリビングには津波の痕跡が床上2メートの高さに残っており、1階部分は全て使えない状態。ライフラインはガスと電気は不通。
 家屋の床下、庭、駐車場には津波で流されてきた臭気を放つヘドロ、鉄パイプ、コンクリート片、割れたガラスなどで覆われていて、小さい子が一人で遊ぶには危険極まりない状況でした。敷地外にはこれまでの期間に家族で搬出された家財道具、生活用品、アンパンマンなどの遊具などが散乱されており、金銭面的にも大変なご苦労があるのではないかと思われます。
 地震当日は夫婦と3歳の息子さんの3人でいたそうです。地震後、実家の祖父が非難するようにと迎に来てくれて難を逃れたそうです。
 この家に戻って生活できるのには1年ぐらいかかるかなーと、そして、意外にも元気で明るく頑張るしかないと言われていたことには、目標に向かう強い意志を感じました。
 よく被災者たちにボランティアが元気や勇気をもらうということを聞きますが、まさにこのようなことなのだと思い知らされました。

 今回我々は、ボランティアセンターのやり方に強い不満を抱き、自ら車を走らせ、自ら活動を見つけ出しお手伝いをしてきました。多分、世間一般的には認められないものと批判されるかもしれません。
 ボランティアセンターには、「ボランティアの希望を受け付けます」と書かれたポスターが大々的に張り出されておりました。どこまで周知されているのか疑問があります。マイクロバスにボランティア希望者を乗せて、拡声器でアナウンスしながら地域を回っても良いのではないでしょうか。スタッフはスタッフなりに頑張っていると言うかもしれません。そこには創意工夫がいくらでもあると思います。
 ブランティア希望の方々もセンターに行って登録して活動をもらうことを待っていてはだめだと思います。地域によっては道路が渋滞するほどボランティアの人が来ています。センターでは仕事がありませんと受付を閉めてしまいます。単にスタッフのキャパが越えてしまっただけだと思うのです。

 逆に、道路が閑散としているところは地域住民が避難所に避難されているのでしょうが、避難所から壊れた自宅に通って片付けている被災者がいることを知って頂きたい。ニーズはあります。
津波で家がなくなった方々は戻る家がありません。幸いに家が津波をかぶっても残った方々は家に戻れますが、自分の力で片付けなければなりません。そこにはニーズがあるのです。

 今回の我々6人のメンバーには色々な思いがあるものと思います。少なからず実体験を通して新たな何かが心の中に芽生えたのは事実です。有志を募ってのボランティア活動ですが、今回限りとせず次の行動へと繋いでいくことが必要です。
 しかし、このメンバーには家庭や仕事の縛りもあるのも現実です。交通費も含めた出費も必要です。限りがある中で継続することが大切です。我々の実体験を伝えていき共鳴される方がひとりずつ増えれば12名の、二人であれば18名と有志が集えば大きな力になります。
 賛同を得ない方を非難せず、如何に行動に移すかを考えていかなくてはなりません。

 このブログを5月2日に作成しております。今日になってやっと疲労感が取れてきました。被災者の方々の身体的・精神的疲労はいつ取れるのでしょうか。それを考えると居た堪れない気持ちです。
HAND maintenance studio
hms
訪問者数
プロフィール

Author:阿部幸一郎
作業療法士、認定ハンドセラピスト

 日常の臨床で手のリハビリに携わるセラピストを応援し、自分自身も切磋琢磨することを目的に、2011年7月にこのHAND maintenance studioを発足致しました。
 特に、指導者がいないセラピスト、数少ない手外科の患者をどのように診ていいのか迷うセラピスト、総合病院で手外科に専念できないが興味があるセラピストなどを応援します。
 そのため定期的な手のリハビリテーション(ハンドセラピィ)に関するセミナーを企画開催しております。
 また、手のことでお悩みがある方に対しては相談や運動指導を直接行っております。
 ご遠慮なく、訪問して下さい。

Twitter:@hand_abe(フォローをお待ちしております)

ズームバー
ズーム: 100% → 100%

ページ番号
TOTAL Pages 1
検索フォーム
ご意見はこちらから

名前:
メール:
件名:
本文:

天気予報

-天気予報コム- -FC2-

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。